石井桃子さんといえば、私にとっては「うさこちゃん」シリーズの訳者だ。 そう、うさこちゃん。ミッフィーではないのだ。
「うさこちゃん」本来の名前は「ナインチェ・プラウス」 原作の絵本はディック・ブルーナがオランダ語で書いたものだ。 直訳すると、「ふわふわのうさぎちゃん」といったところか。 今や世間では「ミッフィー」という名前が浸透しているようだが、 これは英語訳の際に名づけられたもので、オリジナルが持つ意味は持ち合わせていない。
「うさこちゃん」シリーズの魅力は、なんといっても 絵と言葉のシンプルさに尽きると思う。
たとえば「うさこちゃんとうみ」での、ふわふわさん(父!)のセリフ。 「きょうは さきゅうやかいのある おおきなうみにいくんだよ。いきたいひとだあれ」だ!「連れて行ってやろう」とか「一緒に行こう」なんて言わないんだね。 あくまで幼児の主体性を尊重している。 教育観が表れるそんな作品は、細心の注意を払って訳さなくてはいけません。 だから「うさこちゃん」という和訳がいいと思うのです。
訃報に接して、何年ぶりかで本棚から最初の4冊を子供たちに読みました。 いしいももこさんがしんでしまったことも あわせて話しながら。
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